*騒音の多い環境* 片方の耳だけ補聴器をかけている場合、騒音の多い環境で小さい声や離れたところの音を聞くことはとても大変なことです。その際は、出来るだけ相手に近づきボリュームを下げて聞くようにしてください。また、聞きたい声を選択して聞こえるようにするには『両耳装用』の補聴器を使用することをお奨めします。


*聴覚の重要性
人が生活する上で『コミュニケーション』は非常に大切な要素です。コミュニケーションを維持するために聴覚が果たす役割は大きく、昔から「耳学問」というように、耳から入る情報は欠かすことが出来ません。
「声が聞こえないと・・・」   「こういう結果」
・内容がわかりにくい・・・会話が連続しない。
・会話を遮って聞き直す・・・話の腰を折ることになる。
・電話で会話がしにくい・・・電話に出たくなくなる。
・声をかけられても気づかない・・・相手は無視されたと感じる。
・テレビの音が聞き取れない・・・家族と見るテレビが面白くない。家族が、テレビの音をうるさいという。
・講演会での声が聞き取れない・・・理解が遅れる。誤解が生じる。
・会議・打ち合わせ時の声が聞き取れない・・・職務に支障をきたす。
・車の接近に気づくのが遅れる・・・よけられない。あわてて転ぶ。
・危険を知らせる声に気づかない・・・逃げ遅れる。
・火事などに気づくのが遅れる・・・小火でおさめられなかった。逃げ遅れる。


*難聴と正しく向き合おう
難聴というものは、単に「耳が聞こえない」というだけでなく、コミュニケーションそのものに支障を来たすものと考えます。
例えば、大音量で音楽を聴き続けて難聴になる若者。年をとって「耳が遠くなった」というだけで老人性難聴と決め付け、病院で調べたら中耳炎とか耳あかが詰まっているだけという場合もあるようです。
単に老人性難聴は耳の機能だけでなく、中枢神経の機能も一緒に低下するのが特徴なので、自分勝手な判断は避けてください。。(言語を判断する処理能力がおちて「音は聞こえるが、何を言っているのかよくわからない」という状態です。)ですから、『難聴』という状態を安穏と捕らえず、しっかりと正しく状態を捉え、対策するのが望ましい姿です。
また、補聴器を持っている人はその機器を正しく理解し、自分の聴力や特性に合わせて調整しましょう。初回時の調整だけでなく、自分の耳としてなじむまで何回も調整をする根気が必要です。さらには、周囲にいる人も、難聴の人に声がよく聞こえるように周囲の雑音小さくして顔を見ながらはっきりと話しかけることが大切です。
メンタルな部分において『老い』を直視したくない気持ちも判りますが、逆に補聴器をつけることによって生活の幅が広がります。もし「補聴器が必要」と診断されましたら、1日も早く装用してなれることが良い生活につながります。根気よくがんばりましょう。


*耳の遠い人と話す時の心配り(昭和大学名誉教授 岡本達也)
@耳の遠い人と同じ目の高さで対面してください。
Aくわえタバコ、チューインガム、食べ物などを口にしながらの会話はしないでほしいのです。
Bラジオ、テレビ、ステレオなどの音が鳴っているときは、音を小さくしたり、止めたりして会話以外の音が補聴器に入らないようにしてください。
C難聴者は、病気や過労の時は、普段よりも聴力が落ちます。このような場合は、いつもより一層判りやすくお話下さい。
Dお話されながら横を向いたり、お顔が隠れたりしないようお願いします。
Eお話は、他の部屋からとか、横向でなさらないでほしいのです。
F話しかける前に、ちょっと注意を促していただけると助かります。
G補聴器をかけていますから、大声ではなく、普通の大きさの声で十分です。出来れば少しゆっくりとした調子でお話下さい。
Hわかりにくい言葉を聞き返したら、同じ言葉の繰り返しではなく、別の言い回しで話していただくと早く理解できます。
Iライト等がまぶしくて、あなたのお顔がよく見えないと、聞きづらくなります。


*方耳装用による聞き取りにくさ
・なれないと言葉の区別が難しい
・聞き取りにくい(離れたところの音・雑音の多いところ・話し手の多いところ)
 
*両耳装用の勧め
・方耳装用よりボリュームは小さくなります。
・音の選択が可能。
・多少の雑音の中での会話が可能。
・方向感・立体感があり自然に近い聞こえ方です。

*補聴器をかけての練習
今まで使っていなかったため耳の細胞レベルで機能が低下しています。眠っている細胞を起こすためには声を出して本屋や新聞を読みましょう。
自分の声を補聴器を通して聞くと細胞が活性化します。また、大きな声で歌を歌うことも耳にとっては良いことです。
意識すること@音の選択をしてみましょう。
意識することA耳をすまして周りの音を注意深く聞いてみましょう。
意識することB今聞こえている音を数えてみましょう。


*細胞を起こすリハビリ
@TELをかけながら周りの音も聞こえるようにしましょう。
A相手の方に、5桁の数字を言ってもらい、その逆の数字を書いてみましょう。
B聴力回復が見込まれる食物を摂取しましょう。
・シジミの味噌汁(一日一杯) ・ビタミンB12(機能・聞こえの回復)

*コラム ・スパーツインマイク(トリアーノシリーズ・16ch)
自動車などの周囲を移動する雑音も自動的に追いかけて抑制し、話し声を聞きやすくします。
・ツインマイク(シグニアシリーズ・8ch)(プリズマ2シリーズ・4ch)
2つのマイクロホンで、音に対する鋭敏性と指向性を持たせる。自分が顔を向けた方向の音を鋭く捉える。「聞きたい音を聞きだせる」
・環境スイッチ(オプション)
連続音の扇風機・せみの声などの音を、機械的な音ではなく、ごく自然な音・音量で聞くことが出来ます。


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